Social Impact Day 2024

Session

Keynote Speech 1

2024.5.15 Wed 10:20~11:10

笹川平和財団ビル11F 国際会議場
※オンライン配信あり

無料

日本語・英語

❶ 新しい資本主義

❹ 知見の高度化

インパクト会計をめぐるグローバルな潮流と今後

社会的価値をもたらす企業をどのように適切に評価するかについての議論が活発化しています。評価方法の実現可能性、標準化、比較可能性、その応用、そして透明性要件への統合に特に注目が集まっています。スピーカーであるChristian Heller氏は、ビジネス主導のイニシアチブであるThe Value Balancing Alliance (VBA)の創設者兼CEOであり、ドイツ政府の持続可能な金融諮問委員会の副議長、およびBASFの副社長です。VBAは、ハーバード大学のImpact-Weighted Accounts InitiativeからスピンオフしたIFVIと共に、企業活動の影響を金銭換算して開示する方法としてのインパクト会計を開発し、テストしています。これは企業自身とそのステークホルダーのためです。

基調講演では、まず、Heller氏がインパクト会計と世界における潮流を概観します。次に、VBAの会員企業でもある三菱ケミカルグループ株式会社の執行役員、チーフサステナビリティオフィサーである三田氏、スイスのビジネススクール、IMBのソーシャルイノベーションセンター長、EMBAプログラム長であるFarber教授を交えて、インパクト会計の意義と課題について議論し、参加者からの質問にも答えます。

  • Speaker

    Christian Heller 氏

    CEO Value Balancing Alliance e.V. / Vice President BASF SE / Co-chair Sustainable Finance Committee to the Federal Government of Germany

    ビジネスにおけるサステナビリティと金融市場におけるサステナブル・ファイナンスの架け橋として、インパクト・ムーブメントにおいて世界的に有名なリーダーの一人であるChristian Hellerは、化学大手BASFの副社長であり、Value Balancing AllianceにCEOとして出向し、ドイツ連邦政府のサステナブル・ファイナンス委員会の共同委員長を務めるほか、サステナビリティに関するビジネスイニシアチブ、基準設定、政策立案、学術機関、民間社会組織において、国際的なスケールで様々な役割を担っている。 また、グローバル・バリュー委員会のコミッショナー、G7インパクト・タスクフォース諮問委員会をはじめとする複数の諮問委員会の委員、シュマーレンバッハ・サステナブル・ファイナンスのワーキンググループ/中小企業のためのサステナブル・コーポレート・ガバナンス原則の専門家委員会のメンバー、IFVI理事会のオブザーバーなども務めている。

  • Speaker

    三田 紀之 氏Noriyuki Mita

    三菱ケミカルグループ株式会社 執行役員 チーフサステナビリティオフィサー

    東京大学法学部卒業後、通商産業省(現 経済産業省)に入省。 同省通商政策局にて課長職を歴任し、大臣官房審議官として環境問題等を担当。 財務省大臣官房参事官、内閣官房TPP等政府対策本部審議官等を経て、2021年にシニアエグゼクティブコンサルタントとして三菱ケミカルホールディングス 経営戦略部門に入社。 石化炭素ビジネスグループ/ベーシックマテリアルズビジネスグループにおいて企画戦略本部長を務め、2024年より三菱ケミカルグループ株式会社 執行役員チーフサステナビリティオフィサーに就任。 ジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院 国際公共政策修士。

    ※ パネルディスカッションに登壇

  • Speaker

    Vanina Farber 氏

    elea Professor of Social Innovation and Dean of the IMD EMBA program

    ソーシャル・イノベーション、インパクト投資、サステナブル・ファイナンスを専門とするマクロ経済学者・政治学者であり、学術機関、多国籍企業、国際機関などで20年以上にわたって研究、教育、コンサルティングに従事。 IMDに着任する前は、ペルーのPacífico大学でサステナブル・アントレプレナーシップとソーシャル・インクルージョン学部の教授兼学部長を務め、ビジネススクールの学長としてもMBAとEMBA、そしてマーケティング、ファイナンス、オペレーションとサプライチェーン、社会的投資、人材と組織の5つの専門修士プログラムを指導。

    ※ パネルディスカッションに登壇

  • Moderator

    高木 麻美Asami Takagi

    一般財団法人 社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ理事、株式会社Stem for Leaves代表取締役

    多様な業種における全社戦略・部門別戦略の策定・実行支援のほか、新規事業立ち上げ支援、M&A、企業再生等の実績を有する。公共セクターに対しては、調査研究や事業実施支援の経験を有し、近年はインパクトの可視化やデータ活用に注力している。PwCコンサルティング、ベイン・アンド・カンパニー、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、EY新日本有限責任監査法人を経て(株)Stem for Leavesを設立し、代表取締役に就任、現在に至る。多摩大学社会的投資研究所客員研究員。早稲田大学政治経済学部卒業。ワシントン大学行政経営大学院修士課程修了(MPA)